理系出身の女性たち Vol.4 応用物理学会 男女共同参画

  • 後輩へのメッセージ

    科学には限りない未知の世界があります.好奇心を持ち続けて,自己研鑽を継続し,さらに膨らませた感動をみんなに伝える役割を果たして下さい.科学の未来を信じて前向きに進み,障害に出会っても決してあきらめないこと,弛まない努力と強い意思が必ず道を開くでしょうから.

  • 理工系に進んだきっかけ

    小学校の高学年で2人の専科の先生から受けた理科の授業がとても楽しく,科学に興味を持ちました.その後,実験を通じて自然現象を理解し,数式として表現できる物理分野に強く魅せられたため,専攻を決めました.

  • 転機や飛躍に関するエピソード

    母校に助手として残る道が2度も閉ざされ障害にぶつかったまさにその時,思いがけず東京大学工学部の助手のポストを得られたことが,研究者の道への扉を開いてくれました.助手の5年間に,学問的基礎や装置づくり,プログラミングなどの技術的な基礎,両親にも助けられながら出産・育児との両立など,自立した研究者としての基盤を創ることになったのです.

  • プロフィール

    経歴

    • 1963年日本女子大学家政学部家政理学科一部(物理化学専攻)卒業
    • 1963年日本女子大学附属高等学校教諭
    • 1966年東京大学工学部電子工学科助手
    • 1982年日本女子大学一般教育課程助教授
    • 1990年日本女子大学家政学部家政理学科一部教授
    • 1992年日本女子大学理学部数物科学科教授
    • 2006年日本女子大学女性研究者マルチキャリアパス支援プロジェクト
    • 2008年Photonic System Solutions(女子大発ベンチャー企業)取締役社長
    • 2008年(独)科学技術振興機構男女共同参画主監
    • 2009年日本女子大学名誉教授,女性研究者マルキャリアパス担当学長特別補佐 プロジェクトリーダー

    その他,理学研究科委員長,評議員などの役職を歴任 第20期,21期日本学術会議会員,総務省電波監理審議会委員,総合科学技術会議専門委員,などの政府委員会委員,(社)応用物理学会の女性初副会長,理事,男女共同参画学協会連絡会初代委員長,電子情報通信学会評議員,映像メディア学会評議員,など多数.
    工学博士(東京大学)

    仕事の分野

    マイクロオプティクスと光エレクトロニクスへの応用

    代表的な論文

    • *K. Kodate, T. Kamiya and M. Kamiyama, "Double Diffraction in the Fresnel Region," Jpn. J. Appl. Phys. 10, 8, 1040-1045 (1971).
    • *K. Kodate, A. Hashimoto and R. Thapliya, "Binary zone-plete array for a parallel joint transform correlator applied to face recognition," Appl. Opt. 38, 14, 3060-3067 (1999).など
    • *著書39件,総説・解説70件,原著論文160件,国際会議138件,特許31件,科学研究費補助金26件,大型競争的資金NEDO, TAO, SCOPE, JSTなど28件

    受賞

    • 2007年 第4回日本e-Learning大賞文部科学大臣賞
    • 2008年 科学技術への顕著な貢献(ナイスステップな研究者)2007人材育成部門【文部科学省科学技術政策研究所】
      女性企業家支援プロジェクト2007リビングドリーム賞
    • 2009年 文部科学大臣表彰科学技術賞(理解増進部門)他

    リンク