応用物理学会「未来ビジョン」

4. 健康・医療・食料

未来ビジョン 4.健康・医療・食料 ビジュアル
豊かな心と身体で創造するエモーションライフ

私たちの心と身体を支える食料・健康・医療に関わる科学技術の進化は,人間の可能性を大きく拡げます.応用物理学会は,一人ひとりの豊かな心身を社会全体で支えながら,それぞれがエモーションを味わえる人生観の創造を目指しています.

科学技術の進化は,空間や時間の制約を超えた新たな医療・健康体験を実現します.たとえば,ハイキング中に体調を崩しても,森林に設置されたハンモック型の医療ポッドに横たわるだけで,身体やポッドに搭載されたウェアラブルセンサーと診断・治療デバイスが生体情報を常時モニタリングし,リアルタイムで可視化・解析します.医療従事者は遠隔または現地から最適な治療やケアを提供し,無人ディスペンサーでは個人に最適化されたサプリメントや医薬品がその場で生成・供給されます.

美しい海岸でペットとランニングを楽しむ際にも,ウェアラブルセンサーや自律飛行ドローンが走行距離や心拍数,酸素飽和度,水分補給状況などを解析し,運動や健康管理を支援します.さらに,必要に応じて最適な栄養補給を物理的に行うこともできます.人とペットを包むUVカット機能付きヴェールが,紫外線を防ぐだけでなく,優れた温熱制御と砂や汚れの付着防止機能を備え,快適で安全な活動環境を提供します.

都市では,植物工場で生産された食料がドローン物流によって効率よく届けられ,地産地消が実現しています.家庭では,ハウスキーパーロボットや3Dフードプリンターにより,栄養バランスに優れた食事や培養肉・培養魚肉を活用した新しい食体験が日常となるとともに,育児や介護などの生活負担も大きく軽減されます.さらに,スマート冷解凍や食品廃棄物リサイクルによるフードロス削減を通じて,持続可能な暮らしが実現されています.

未来社会では,食料・健康・医療が人々の心と身体を支え,その豊かさが社会全体をリジェネラブルに成長させていきます.応用物理学会は,そのようなエモーションライフを想像し,創造します.

6 MIRAI-VISIONS

6つの未来ビジョン