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APEXプレスリリース(メール配信)

マスコミ各位
平成22年11月4日
APEX/JJAP編集運営委員長 田畑 仁

以下の、内容の記事を貴誌において、ご報道いただきたく、お願い申し上げます。

このたび、東京大学の幾原教授が、物質の表面上の水素原子20個程度を串刺し方向から見ることにより、水素原子列を直接観測することに世界で初めて成功し、その研究成果を当学会の発行する英文論文誌APEX(Applied Physics Express)において、11月5日オンライン公開いたします。

APEXは2008年1月に創刊された、論文の質の高さと迅速なる発行(投稿からオンライン公開まで最短15日)を特徴とする応用物理学会の発行する英文誌で、Thomson Reuter社から、論文の質に関し最高位のQ1の評価を得ており、世界的な知名度が向上しつつあります。

つきましては、日頃、科学技術の発展をマスメディアからの報道を通じ担っていただいている、貴社からも是非報道していただきたく、お願い申し上げます。
<APEXで発表される論文の概要>
Title:“Direct Imaging of Hydrogen within a Crystalline Environment”
著者:Scott D. Findlay(東大), 幾原教授(東大)他7名
掲載論文:(APEX)Applied Physics Express 11月5日オンライン公開版
URL:http://dx.doi.org/10.1143/APEX.3.116603
内容:
水素吸蔵合金として知られているVH2材料の中の水素の直接観察に成功したとの報告。球面収差補正電子顕微鏡の開発以来、軽元素の観察は電子顕微鏡の研究分野のホットトピックスである。
昨年9月にLiの観察に成功した報告があったが、今回は、水素原子の観察であり、水素電池材料、水素脆性、電子デバイスの水素アニーリング等における水素の効果(置換サイト)、水素拡散経路の直接観察など、その学術的、社会的インパクトは極めて大きいと思われる。原子番号1番の水素が観察できたことで(一般に質量が小さいほど観測が難しいとされている)、全元素観察可能な電子顕微鏡が実現する。
実用的な応用例:
*例えば、物質表面の水素の挙動が原子レベルで解明されることにより、
  • (1)Siデバイスの高性能化と高信頼化の阻害要因が解明される
  • (2)水素電池の高性能化、長寿命化を実現する水素電池用材料の開発につながる
  • (3)水素吸蔵材料における吸蔵効率が大きく改善される
コメント
材料内の局所的な水素分布を可視化できれば、水素を用いる燃料電池、水素吸蔵材料の機能発現メカニズムも解明することができ、ひいてはより特性の高い材料の開発につながる。