OYO BUTURI
Vol.88
No.5
2019
5
20195885316
応用物理 第88巻 第5号 (2019)
今月号の概要

コーティング技術/結晶成長技術/発光・受光素子

『応用物理』編集委員会

今号では,コーティング技術に関する記事に始まり,さまざまな結晶材料の成長技術や新しい発光・受光素子に至るまでの広い範囲の技術や最先端研究を紹介します.

「総合報告」では,常温衝撃固化現象とセラミックスコーティングへの応用について取り上げます.エアロゾルデポジション法は緻密なセラミックス薄膜や厚膜を形成することができるため,半導体製造装置のコーティング技術として事業化されています.常温衝撃固化現象の堆積メカニズムと,将来のコーティング技術について紹介します.

「解説」では2件の記事を取り上げます.まず,金属ハライドペロブスカイト材料を用いたLEDを取り上げます.太陽電池材料として注目されている金属ハライドペロブスカイト材料を用いたLED研究の進展について,その歴史および最新の成果をわかりやすく解説します.また,半導体フォトマスクなどの検査光源や難加工性材料のレーザー加工に広く利用されている深紫外レーザーに関して,深紫外光変換特性に優れたホウ酸系結晶の育成技術と産業用深紫外レーザーへの実装,最近の取り組みなどを紹介します.

「研究紹介」では3件の記事を取り上げます.まず,光スキャナや可変焦点レンズとしての製品化が行われているタンタル酸ニオブ酸カリウムに関して,垂直ブリッジマン法と原料連続供給技術を融合させることで高品質単結晶を実現した例を紹介します.次に,酸窒化物の新合成法を取り上げます.アンモニアの毒性や,還元性などの問題があるアンモニア気流中での合成に対し,固体窒素源を用いる新しい合成法は簡便なだけでなく,低温・短時間焼成や組成の精密制御などさまざまな可能性を秘めていることを紹介します.最後に,有機材料であるPEDOT:PSSを用いたシリコンヘテロ接合太陽電池に関して,太陽電池の特性およびPEDOT:PSS/結晶シリコン界面の特性を紹介します.

応用物理 第88巻 第5号 p.316 (2019) 掲載