OYO BUTURI
Vol.87
No.12
2018
12
2018128712921
応用物理 第87巻 第12号 (2018)
研究紹介

酸化ハフニウム基強誘電体の基礎特性の解明

舟窪 浩1三村 和仙1清水 荘雄1木口 賢紀2

HfO2基の強誘電体は,従来の強誘電体と異なり,シリコンプロセスとの高い親和性を有し,膜厚を20nm以下に薄膜化しても強誘電性が劣化しないことから,大きな関心を集めている.本研究では,従来の多結晶で不純物相の混入していた膜に代わって,高品質の方位制御されたエピタキシャル膜を作製した.その結果,強誘電性の起源が結晶の対称中心のない直方晶相であることを実験的に明らかにした.この膜を用いて,最大の残留分極値である自発分極値と,使用温度限界であるキュリー温度を見積もった.その結果,現在強誘電体メモリに使用されているPb(Zr0.4Ti0.6)O3やSr0.8Bi2.2Ta2O9と遜色がない特性を有することを初めて明らかにした.

  • 1 東京工業大学 物質理工学院材料系
  • 2 東北大学 金属材料研究所不定比化合物材料学研究部門
応用物理 第87巻 第12号 p.921 (2018) 掲載