OYO BUTURI
Vol.87
No.11
2018
11
2018118711814
応用物理 第87巻 第11号 (2018)
解説

ナノカーボン材料の光物性とオプトエレクトロニクス応用への新展開

勝谷 郁也1小松 夏実1河野 淳一郎1

我々の生活に欠かせない元素である炭素からなるカーボン物質は,特殊な物性を示し,構造と次元により大きく変化する.特に,カーボンナノチューブ(CNT)とグラフェンの光学的・機械的・熱的特性は,基礎・応用の両面から高い関心を集めてきた.物性物理の観点からみると,グラフェンの2次元性,CNTの1次元性はともに1nmほどの究極的な量子閉じ込め効果を生みだす.ここ数年の試料・デバイス作製の発展には目を見張るものがあり,ナノカーボン物質はフォトニクス材料としてのユニークな特性を生かして光検出器や発光素子などデバイスへの応用が近づいている.本稿では,これらの物質の基礎的な性質を振り返り,オプトエレクトロニクスへの応用に向けた最先端研究を解説する.

  • 1 ライス大学 電気コンピュータ工学科
応用物理 第87巻 第11号 p.814 (2018) 掲載