OYO BUTURI
Vol.87
No.2
2018
2
20182872111
応用物理 第87巻 第2号 (2018)
研究紹介

ゲル・ソフトマターの3Dプリンタとその応用

玉手 英明1牧野 真人1川上 勝1古川 英光1

近年,3Dプリンタの利用が拡大している.3Dプリンタは,数年前から航空機部品のようなロット数が少ないものに対して用いられていたが,最近では,BMWグループの自動車部品1),アディダス社のシューズ2)などの量産品でも使用されるようになってきた.3Dプリンタで使用される材料についても,幅広く使用されているプラスチックに代表される高分子樹脂から,石膏(せつこう)材料,金属材料と拡大している.我々の研究グループ,ソフト&ウェットマター工学研究室(SWEL)3)では,3Dプリンタが注目される前から,本技術を取り入れており,また,世界に先駆けてゲルの3Dプリンタの開発4,5)を行ってきた.ゲルは,我々の研究室名にあるとおり,ソフトかつウェットな材料であり,人体と同様に,絡まり合った高分子鎖の中に溶媒を保持したものである.このゲルを直接3次元造形するためには,多くの手法・技術的課題が存在する.本稿では,我々が開発している3Dゲルプリンタとその応用技術について紹介する.

  • 1 山形大学 大学院理工学研究科機械システム工学専攻
応用物理 第87巻 第2号 p.111 (2018) 掲載