OYO BUTURI
Vol.86
No.9
2017
9
20179869775
応用物理 第86巻 第9号 (2017)
研究紹介

RIPT法によるサブナノ秒過渡吸収測定システムの開発

中川 達央1加藤 隆二2

過渡吸収(TA)分光法は光によって誘起されるさまざまな高速現象を実時間で観測できる非常に有用な技術である.しかし現在広く使われている計測手法には大きな問題があり,幅広い分野への応用が制限されている.これは“観測時間域のギャップ”のためであり,具体的には1〜10ナノ秒領域の測定が非常に困難であった.このギャップ問題の解決のため,我々は最近,RIPT法と名付けた革新的な測定法を考案し,サブナノ秒光源,そして高速ディジタル技術を駆使した測定システムの開発に成功した.このRIPT法の原理と,その利用によって拓(ひら)かれる研究分野について概説する.

  • 1 株式会社ユニソク 分光事業部
  • 2 日本大学 工学部生命応用化学科
応用物理 第86巻 第9号 p.775 (2017) 掲載