OYO BUTURI
Vol.86
No.10
2017
10
2017108610887
応用物理 第86巻 第10号 (2017)
研究紹介

火星表面探査に向けた太陽電池の開発

豊田 裕之1

火星は,探査対象としても未来の人類の居住地としても,極めて興味深い惑星である.無人探査機や人類が火星表面で活動するとき,そのエネルギー源は太陽電池となるであろう.最近実用化された逆積み格子不整合型3接合太陽電池は,30%を大きく超える高い変換効率と,軽量・柔軟な薄膜構造を兼ね備え,質量・容積リソースが厳しく制約される宇宙探査の在り方を大きく変えうる技術である.この太陽電池の構造を変更して,火星表面の太陽光スペクトルに最適化した試作の内容と,その性能評価結果を紹介する.

  • 1 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所
応用物理 第86巻 第10号 p.887 (2017) 掲載