OYO BUTURI
Vol.86
No.10
2017
10
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応用物理 第86巻 第10号 (2017)
解説

液中高速原子間力顕微鏡技術の進展と今後の展望

安藤 敏夫1

生物学研究のための高速原子間力顕微鏡(AFM)の技術開発は1993年頃に開始され,2008年に実用レベルの装置が完成した.それ以降,高速AFMによるタンパク質分子の動態観察研究が本格的に進められ,高速AFMはタンパク質の機能メカニズムの解明に極めて有効な革新技術であることが具体的に実証されてきた.その一方で,現状の技術では観察できない試料系や現象がまだ多く残されていることも明確になってきた.そのような状況の中で新たな技術開発がこの数年進められ,高速AFMの適用範囲が徐々に拡大しつつある.本稿では,バイオ研究を革新する高速AFMとその関連技術の最近の進展を解説し,今後の発展を展望する.

  • 1 金沢大学 バイオAFM先端研究センター
応用物理 第86巻 第10号 p.867 (2017) 掲載