OYO BUTURI
Vol.86
No.9
2017
9
20179869796
応用物理 第86巻 第9号 (2017)
研究紹介

室温原子層堆積法とその応用

廣瀬 文彦1

原子層堆積法(ALD)の室温化研究について紹介する.ALDの室温化を阻む要因を探るため,有機金属ガスの酸化物表面への吸着のその場観察を試みた.多くの有機金属ガスは,表面のヒドロキシル基を吸着サイトとすることで,室温で吸着する.吸着表面を酸化しながら,ヒドロキシル基を表面に形成する方法として,加湿アルゴン(Ar)をプラズマ励起したガスを酸化剤とすることで,室温堆積を実証した.本プロセスは,室温製膜に加え,3次元形状に陰ひなたなく均一に製膜できる.本稿では,シリカ,アルミナの室温ALD事例を紹介するとともに,その応用として,防触,PETボトルコート,ガスバリヤについて説明する.

  • 1 山形大学 大学院理工学研究科
応用物理 第86巻 第9号 p.796 (2017) 掲載