OYO BUTURI
Vol.86
No.7
2017
7
20177867558
応用物理 第86巻 第7号 (2017)
解説

ダイヤモンドライクカーボン膜の構造解析と国際標準化

神田 一浩1

ダイヤモンドライクカーボン(DLC)と呼ばれるアモルファスカーボン薄膜やその関連材料は,優れた耐久性や安価な生産性などによって多様な産業において用いられ,昨今の技術革新の根幹を担っている.DLC膜は,膜中のsp2混成軌道をもつ炭素原子,sp3混成軌道をもつ炭素原子,ならびに水素元素の組成比によってその膜質が大きく影響される.しかし,構造解析が難しく,標準的な評価方法が確立されていないことから,その理解と制御を困難にし,基本的な定義・分類がなされていなかった.本稿では,DLC膜の国際標準規格制定に至る経緯とその骨格となった構造解析方法を概説し,今後の動向を解説する.

  • 1 兵庫県立大学 高度産業科学技術研究所
応用物理 第86巻 第7号 p.558 (2017) 掲載