OYO BUTURI
Vol.86
No.7
2017
7
20177867552
応用物理 第86巻 第7号 (2017)
解説

スマートスタック技術による異種材料高効率多接合太陽電池

菅谷 武芳1

異種材料による高効率多接合太陽電池の作製法として,新たに開発したスマートスタック技術について解説する.スマートスタック技術は,パラジウム(Pd)ナノ粒子配列を接合面に配置し,トップセルとボトムセルを電気的・光学的に損失を抑え,半導体接合する技術である.Pdナノ粒子は,スピンコートによる自己組織化を利用した低コスト手法で作製でき,さまざまな種類の太陽電池を自在に接合することが可能である.本稿では,GaAs系とInP系を接合した4接合太陽電池,III-V族とCuInGaSe,Siをそれぞれ接合した3接合太陽電池の特性について紹介する.また,スマートスタック太陽電池の温度に対する耐久性について述べる.接合メカニズムとしてPdとGaAsを接合した場合に生じる反応について,これまでに得られた知見を解説する.スマートスタック技術は,次世代の低コスト・超高効率多接合太陽電池作製のキーテクノロジーとして,大いに期待される技術である.

  • 1 国立研究開発法人産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター先進多接合デバイスチーム
応用物理 第86巻 第7号 p.552 (2017) 掲載