OYO BUTURI
Vol.86
No.6
2017
6
20176866478
応用物理 第86巻 第6号 (2017)
研究紹介

多孔性配位高分子のマルチスケール構造設計と応用展開

髙橋 顕1川本 徹1

金属と配位子が周期的に結合し多孔質構造を形成する多孔性配位高分子は,吸着・吸蔵材料,触媒,電気化学電極など,多様な用途で注目されている.中でもプルシアンブルー(PB)型錯体は顔料,放射性セシウム吸着材としての活用に加え,アンモニア吸着材,2次電池電極,エレクトロクロミック素子電極など,多様な開発が進んでいる.PB型錯体の1つの特徴に,金属置換,組成制御による結晶構造制御などが可能であり,用途ごとに必要な機能を結晶構造設計により実現できることが挙げられる.我々はこの結晶構造設計とともに,ナノ粒子化と,マイクロメートルスケールでの多孔質化などの組み合わせといった,マルチスケールで構造設計を行い,用途ごとの機能向上を進めている.本稿では,これらの構造設計技術とともに,放射性セシウム吸着材,アンモニア吸着材,エレクトロクロミック素子などの用途ごとの構造最適化の実例を紹介する.

  • 1 国立研究開発法人産業技術総合研究所 ナノ材料研究部門
応用物理 第86巻 第6号 p.478 (2017) 掲載