応用物理学会
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応用物理学会主催
講演会付随 
第35回応用物理学会スクールA(2004年 秋季)

物質の創成や現象の予測につながるシミュレーションの現状

近年、コンピュータの性能とそれを使いこなす手法に飛躍的な向上がみられ、物質の性質のみならず、自然現象や人の営みに関する社会現象までもが計算機シミュレーションの対象となってきている。やがては、単一の元素や複数の元素からなる物質の平衡状態図やそれらの電子構造及び物性などが、元素番号に応じてシミュレーションされることも想像に難くない。また、所望する性質を入力すると、固有の特性としてその性質をもつ物質の分子構造や、その物質の合成方法などを出力してくれる計算機の出現を期待させてくれる。
確かに、現在のシミュレーション技術は、特定の合金に限られが、合金の平衡状態図を再現出来るレベルに達しており、また第一原理計算による物質設計も実用化に近いところまできているといえる。しかし、室温で超伝導を示す物質を予言することや、日本の経済の動向を的確に予測することが可能かというと、いささか訝しくなる。なぜなら、計算機に取り入れられた物質観や概念は、我々の知識の総体であり、我々が持つ概念のブレークスルーなしに、新しい物質をシミュレーションさせることは不可能であるからである。
とはいえ、シミュレーション技術は着実に進歩を遂げており、プログラムコードの公開や、プログラムを利用できる機会もあることから、仕事や研究にシミュレーションを役立てたいと望む方も多いと思われます。ここでは、ミクロな世界から自然現象や社会現象という広範な諸分野でシミュレーションを実際に行っている先生方に、シミュレーション結果がどれほど実験事実や現象を説明するものであるのか、また両者に違いがある時にどこに原因を求めるのか、例えばシミュレーションの手法に基づくのか、或いは基本的な考え方によるものであるのかなどについて講義をしてもらい、シミュレーションを仕事や研究に生かす方法を一緒に考えてみたいと思います。
本企画は、応用物理学関係の研究開発を志す学生諸君はもとより、産官学の若手研究者やその指導者の皆様に、シミュレーションの現状認識と、その活用の問題点などを考える契機になるものと確信しています。なお、本スクールは、応用物理学会会員以外の方々も開放しておりますので、お誘いあわせの上、多数ご参加下さいますようご案内申し上げます。
詳細
期日: 2004年9月3日(金)(秋季講演会3日目)
会場: 東北学院大学泉キャンパス(仙台市泉区)
[地下鉄「仙台駅」から「泉中央駅」で下車(約15分)し、バス利用(約15分)]
詳しくは、会誌8月号掲載の〔第65回応用物理学会学術講演会プログラム〕の交通案内図、または、ホームページ(http://secure.gakkai-web.net/gakkai/jsap_pro/navi.html)をご覧ください。
参加定員: 200名(申し込み順に受け付けます)
受 講 費: 無料
テキスト: 当日会場にて頒布いたします。
(一冊500円、ご希望の方のみ)
申込方法: E-mail、FAX、はがきのいずれかにて
(1) 第35回スクールA
(2) 参加者名
(3) テキスト希望の有無
(4) 所属先・住所・TEL・FAX・E-mail
(5) 会員番号
(6) 学生は「学生」と明記
以上をご記入のうえ、お申し込みください。
申込先・問合せ先: 〒102-0073 東京都千代田区九段北1-12-3 井門九段北ビル5F
(社)応用物理学会 スクール係
TEL:03-3238-1041  FAX:03-3221-6245
E-mail:
申込締切: 2004年8月25日(水)
定員に余裕のある場合には、秋季講演会初日・2日目(9月1日・2日)に講演会総合受付にて、また、当日(9月3日)はスクールA講演会場前の受付にて申し込みを受け付けます。なお、テキストが不足することもありますので、できるだけ事前にお申し込み下さい。
プログラム
1 9:30 〜 10:10
次世代分子理論プログラムUTChemによる原子・分子の電子状態の解明
中嶋 隆人(東大院工)
2 10:10 〜 10:50
OCTAシステム : 高分子材料における多階層シミュレーションを目指して
森田 裕史(名大院工)

10:50 〜 11:05
休憩
3 11:05 〜 11:45
第一原理計算による機能性半導体のマテリアル・デバイスデザイン
吉田 博(阪大産研)
4 11:45 〜 12:25
シミュレーションによるナノテクノロジー用新デバイス設計
川添 良幸 (東北大金研)

12:25 〜 13:30
昼食
5 13:30 〜 14:10
生体工学及び生理工学分野でのシミュレーションの現状
山口 隆美 (東北大院工)
6 14:10 〜 14:50
自動車の衝突解析の現状
安木 剛 (トヨタ自動車)

14:50 〜 15:05
休憩
7 15:05 〜 15:45
地球シミュレーターと未来予測
渡邉 國彦(海洋技術センター)
8 15:45 〜 16:25
株価や金融市場の数理科学的手法による解析
海蔵寺 大成 (国際基督教大教)
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